あまり知られていない毒性のある植物

何故植物は毒をもつのか?また身近な植物の毒性についても解説したいと思います。

なぜ?一部の植物は毒を生成するのか?

トリカブト

自己防衛:植物は自分を捕食する外敵から身を守るために毒を生成します。特に、根を土に下ろすと逃げられないため、毒性や刺激成分を持つ構造物質を生産します。この毒性により、昆虫や哺乳類などの動物が葉や実を食べることを防ぎます。毒を持つことで、植物は自分自身を守る武器を手に入れているのです。

種の保存: また種を保存のための戦略もあります。たとえば、一部の植物は非常に強い毒を持ち、人間が死に至ることもあるコニインやシクトキシンといった毒を生成します。自分たちの種類が絶滅しないための戦略と言えます。

生態系の調節:植物が毒を持つことで、生態系の個体数を調節する役割を果たしています。肉食動物が増えすぎてしまえば草食動物を食べつくしてしまい、結果的に肉食動物が餓死することもあります。植物の毒はこのような生態系のバランスを保つために役立っていると考えられています。

植物が持つ毒は多様であり、その理由もさまざまです。いずれにせよ、植物は自身を守るために毒を持つことで、生存戦略を変化させてきたのです。

食べると中毒を起こす植物

食べると中毒を起こす植物は多くあります。以下に、日本でよく知られている有毒植物の一部を紹介します。これらの植物は誤って摂取すると健康に害を及ぼす可能性があります。

名称和名有毒部位有毒成分症状
トリカブトトリカブト (アコニツム、カブトギク)全株有毒アコニチン口唇や舌のしびれから始まり、手足のしびれ、嘔吐、腹痛、けいれん、呼吸不全に至ることがあります
イチイイチイ (アララギ、オンコ)完熟の果実以外全て有毒タキシン嘔吐、悪心、めまい、腹痛、呼吸困難、筋力低下、痙攣、最悪の場合は死亡。
クサノオウクサノオウ (イボクサ、タムシグサ、ヒゼングサ)全株有毒有毒アルカロイド21種(ケリドリン、プロトピン、ケレリトリンなど)しみ出す乳液を触ると皮膚がかぶれ、誤って食べると内臓がただれて最悪死に至ることがあります。
ハシリドコロ:ハシリドコロ (キチガイイモ、キチガイナスビ)全株有毒 (特に根、根茎の毒性が強い)トロパンアルカロイド嘔吐、下痢、血便、瞳孔散大、めまい、幻覚、異常興奮などを起こし、最悪の場合には死に至ることがあります。
イヌサフランイヌサフラン (コルチカム)全株有毒 (特に種子、球根の毒性が強い)コルヒチン 嘔吐、下痢、皮膚の知覚減退、呼吸困難、最悪の場合は死に至ることがあります。

これらの植物は注意深く扱う必要があります。特に山菜採りや自然の中で植物を収穫する際には、これらの有毒植物を誤って摂取しないように注意しましょう。

身近な植物お花、鉢などの花で毒性がある種類

身近な植物や、お庭や鉢などの花にも部位によっては毒を持っているものがあり注意が必要です

以下に毒性のあるお花を挙げて見ました。

クリスマスローズ 茎や葉の汁に触れると皮膚炎や気泡などをひきおこします。剪定の際は手袋を使用できます。

スイートピー 全体に毒性があります。豆ができても食用は出来ません。

ポインセチア 茎から出る汁が有毒で触れると皮膚炎や水疱を引き起こしますので。手袋をして触りましょう。

アサガオ 種の中の白色の部分に毒があるので割って触れないように出来ます。

フクジュウソウ 新芽をふきのとうと間違って試食しないように注意

キョウチクトウ 有毒部位全体に毒性、特に葉注意枝葉を燃やした時の煙も有毒なので注意

ヒガンバナ 花全体に約20種の有毒アルカロイドを含んでいます。特に球根に多くの毒成分が含まれています

ジャガイモ ジャガイモの芽や緑色になった部分に多く含まれるソラニンとチャコニンは天然毒素です。

以上身近な植物の毒性を挙げて見ました。身近な植物や花の中にも毒性を持つ種類があることが分かりました。毒に気を付けてお花や植物を楽しみたいと思います。

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