国内にいるカエルの種類と特徴

日本には約43種類のカエルが生息しており、その中で北海道、本州、四国、九州に住むカエルの種類は約半数で、残りの半分は隠岐諸島、対馬、南西諸島などの島々にのみ生息しています。ここでは田んぼや河川に見られる身近にいる、主なカエルの種類を紹介します。

アマガエル 

生息地: アマガエルは日本全国に広く分布しており、田んぼや池、湿地、庭などの水辺やその周辺でよく見られます。

食性: 主に昆虫やクモなどの小さな無脊椎動物を食べます。夜行性で、夜間に活動して餌を探します。

繁殖: 春から夏にかけて繁殖期を迎えます。オスは「クワクワ」と鳴いてメスを呼び寄せ、メスは水辺に卵を産みます。卵は数日でオタマジャクシに孵化し、数か月後にはカエルに成長します。

冬眠: 冬になると地中や落ち葉の下で冬眠します。

体色変化: アマガエルは環境に応じて体色を変えることができます。通常は黄緑色ですが、乾燥した場所では茶色っぽくなることもあります。

大きさ: 体長は2.0~4.5センチメートル程度で、小型のカエルです。

鳴き声: 雨が降りそうな時には「雨鳴き」と呼ばれる独特の鳴き声を出します。この鳴き声は天気予報の一つとしても知られています。

アマガエルはその愛らしい姿と興味深い生態で、多くの人々に親しまれています。

トノサマガエル

生態

生息地: トノサマガエルは日本の本州、四国、九州に広く分布しており、平野部から低山にかけての池や水田付近に生息しています。

食性: 肉食性で、昆虫やクモ、小型のカエルやヘビなどを捕食します。

繁殖: 繁殖期は4月から6月で、オスは水田などで大きな声で鳴いてメスを呼び寄せます。メスは水辺に卵を産み、卵は数日でオタマジャクシに孵化します。

冬眠: 冬になると地中や落ち葉の下で冬眠します。

大きさ: オスは38~81mm、メスは63~94mmと、メスの方が大きいです。

体色: オスは茶色や緑色、メスは灰白色で、背中には黒い斑紋があります。

跳躍力: 後肢が長く、1メートル近くジャンプすることができます。

鳴き声: 繁殖期にはオスが大きな声で鳴き、メスを誘います

ヒキガエル

生息地: ヒキガエルは日本全国に広く分布しており、森林、草原、農耕地、公園、民家の庭など様々な場所に生息しています。

食性: 昆虫、ミミズ、クモなどの小動物を食べます。夜行性で、夜間に活動して餌を探します。

繁殖: 繁殖期は地域によって異なりますが、一般的には春から初夏にかけてです。オスは「クックックッ」と鳴いてメスを呼び寄せ、水辺に卵を産みます。

冬眠: 冬になると地中や落ち葉の下で冬眠します。

特徴

体色と大きさ: 体色は褐色、黄褐色、赤褐色などで、体長は7~18センチメートルと大型のカエルです。

皮膚と毒: 背中には多数のイボやシワがあり、耳腺から「ブフォトキシン」という毒を分泌します。この毒は外敵から身を守るためのものです。

鳴き声: オスは繁殖期に「クックックッ」と鳴きますが、メスは鳴きません。

行動: ヒキガエルは跳躍力が低く、のそのそと歩くことが多いです

ウシガエル

ウシガエルは、北米原産の大型のカエルで、日本には食用として導入されました。

体長: 成体の体長は11cmから18cmに達し、非常に大きいです。

体色: 雄は暗緑色、雌は褐色で、背中には黒い斑点があります。

鳴き声: 雄は「ウォー、ウォー」と牛のような低い声で鳴きます。この鳴き声が名前の由来です。

水かき: 後ろ足にはよく発達した水かきがあり、泳ぎが得意です。

生態

生息環境: 水辺の近くにある薄暗い場所を好み、流れの穏やかな川、池、湿地などに生息します。

食性: 肉食性で、昆虫、小型の魚類、両生類、爬虫類、鳥類、哺乳類などを捕食します。

繁殖: 5月から9月にかけて繁殖し、一度に数千から数万個の卵を産みます。

活動時間: 夜行性で、夜になると活発に動き回ります。

ウシガエルは特定外来生物に指定されており、日本の生態系に大きな影響を与えることが懸念されています。

身近なカエルですが近年は田の減少や農薬などで減少しています。このままですとカエルの鳴かない夜が来るかもしれませんね。

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