身近に見られるつるが伸びる雑草の種類

秋の季節は雑草の成長が早く草の処理にもひと手間かかりますね、特に処理に困るのがつる性の雑草ですが、他の植物や構造物に絡みついて旺盛に成長するため、庭や畑では厄介な存在になりがちです。つる性の雑草はどのような種類があるでしょうか?以下に、日本でよく見られる代表的なつる性の雑草を種類別にまとめました

クズ(葛)

クズ(葛)は、日本の野山や河川敷などに広く分布するマメ科のつる性多年草で、秋の七草のひとつとしても知られています。以下にその特徴と生態をまとめました🌿

葛の基本情報

  分類:マメ科クズ属

分布:北海道〜九州、中国・東南アジアにも分布     

繁殖方法:地下茎と種子による。特に地下茎による繁殖力が非常に強い

葛の特徴

  つるの長さ:10〜30mにも達することがあり、1日で30cm以上伸びることも

  葉:三出複葉で、広卵形の大きな葉を持つ。裏面は白い毛で覆われる

  花:7〜9月に赤紫色の芳香ある蝶形花を房状に咲かせる

根:地下に巨大な塊根を形成し、葛粉の原料となる

葛の利用と文化的背景

  食用:根から採れる葛粉は、くず餅や葛切りなどに使われる

  薬用:漢方薬「葛根湯」の主成分。解熱・血行促進などの効果

  繊維:つるから「葛布」を織る。通気性が良く夏の衣類に適する

文化:万葉集にも詠まれ、恋の象徴としても登場する

葛の雑草としての側面

  他の植物に絡みついて覆い尽くすため、生態系への影響が大きい

  除草剤にも強く、根絶が困難

北米では外来侵略種として「グリーンモンスター」と呼ばれるほど猛威を振るう

クズは「厄介者」とされがちですが、実は食・薬・繊維・環境保護に活用できるポテンシャルを秘めた植物です。

ヤブガラシ

ヤブガラシ藪枯、は、**「藪を枯らすほどの繁殖力」**を持つことで知られる、ブドウ科のつる性多年草です。日本全国に分布し、庭や畑、空き地などで旺盛に繁茂します。以下にその生態と特徴を詳しく紹介します

ヤブガラシの基本情報

分類:ブドウ科ヤブガラシ属

分布:北海道南部〜九州、南西諸島、東アジア全域

   別名:ビンボウカズラ(貧乏葛)、Bush Killer(英語名)

ヤブガラシの特徴と生態

🐝 昆虫との関係

花盤から豊富な蜜を分泌し、アリ・ハチ・チョウ・ハエ・テントウムシなどが集まる

  特にハチ類(オオスズメバチ、アシナガバチなど)が好むため、駆除時は注意が必要

ヤブガラシの 利用可能な側面

食用:新芽は山菜として食べられる(アク抜きが必要)

薬用:根は漢方で「烏歛苺(ウレンボ)」と呼ばれ、利尿・解毒・鎮痛作用がある

ヤブガラシの駆除の難しさ

地上部を刈っても地下茎が残れば再生する

グリホサート系除草剤が有効

  梅雨明け〜9月にかけて複数回刈り取り、地下茎への栄養蓄積を防ぐのが効果的

ヤブガラシは、生態系を脅かす雑草である一方、昆虫との関係性や薬草としての価値も持つ興味深い植物です。

カラスウリ

カラスウリと花

カラスウリ烏瓜、は、日本の野山や林縁、道端などに自生するウリ科のつる性多年草です。秋の赤い実や、夜に咲く幻想的な白い花が印象的で、古くから民間薬や観賞植物としても親しまれてきました。以下にその生態と特徴を詳しく紹介します

烏瓜の基本情報

分類 ウリ科カラスウリ属

分布 本州・四国・九州・沖縄(北海道には稀)

生育環境 林縁、藪、道端、フェンスなど日当たりの良い場所

生活型 多年草(地下に塊根を持つ)

カラスウリの特徴

花の開花時期:7〜9月

– 花の形:白く繊細なレース状の花びら(夜間に開花し、朝にはしぼむ)

– 受粉:夜行性の昆虫(ガなど)によって受粉される

果実:9〜11月に楕円形の赤い実をつける(長さ約5〜7cm)

用途:観賞用や民間薬として利用。中の種子は黒く、硬い

葉とつる

葉:掌状で3〜5裂することが多く、縁に鋸歯あり

つる:巻きひげで他の植物や構造物に絡みついて成長

カラスウリの利用と文化

薬用:根(天花粉)は解熱・鎮咳・利尿などに用いられる

民間療法:果実は咳止めや利尿に、種子は漢方薬「瓜呂仁」として利用

観賞:秋の赤い実はリースや飾りに使われることも

カラスウリの注意点

繁殖力:地下の塊根から毎年芽を出し、広がりやすい

有毒性:未熟な果実や種子を大量に摂取すると下痢などを起こす可能性あり

類似種:スズメウリ(果実が白)、キカラスウリ(黄色い花)などと混同されやすい

カラスウリは、夜に咲く幻想的な花と秋の鮮やかな実が魅力的な一方、繁殖力が強く雑草化することもある植物です。

ダスキンの草刈りサービス

つる草について解説しましたが、伸びきった雑草の処理は重労働です。ダスキンでは刈り払い機(カルマー)を使い草を刈るサービスがあります。草の根元より生長した草を刈り払い機を使用して刈ります。一時的に庭の美観は良くなりますが、根が残っているため、季節により数日~数週間で再度発生します。そのため定期的な除草が必要となります

対象面積標準料金
20m²まで16,500円(税抜15,000円)〜/1回あたり
追加1m²あたり275円(税抜250円)〜
  • ※雑草の種類や草丈、生育状況などにより料金が異なりますので事前にお見積りいたします。
  • ※草丈が60cm以上の場合は別途お見積りいたします。

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