ゾウムシは、甲虫類の一種で、特にコウチュウ目(鞘翅目)ゾウムシ上科(Curculionoidea)に分類される昆虫です。特徴的なのは、長く伸びた口吻(こうふん)で、これを使って植物に穴を開け、産卵する種類が多いです。

ゾウムシは世界中に約6万種も存在し、日本だけでも1,000種以上が確認されています。農業害虫として知られるコクゾウムシや、樹液を好むオオゾウムシなど、多様な種類がいます。ゾウムシが特に被害を与える作物としては、米、小麦や、トウモロコシ、大豆、栗が挙げられます。これらはゾウムシの幼虫が好んで食べますから、収穫量に大きな影響が出ます。特に、小麦の根を食べると植物全体が弱くなり、大豆だと種に直接被害が出ることがあります。

ゾウムシの特徴
体長 数ミリから数センチ程度の小型の甲虫。
食性 植物食で、葉や果実、種子などを食べる。
生息地 森林や草地に多く生息し、農作物に害を及ぼす種類もいる。
防御行動 擬死(死んだふり)をすることで捕食者から身を守る。
ゾウムシ対策方法
ローテーション栽培 同じ作物を連続して育てるのを避けることで、ゾウムシが繁殖しにくい環境を作ります。
天敵の活用 ゾウムシの幼虫を捕食する昆虫を利用して、自然な方法で被害を減らす。
土壌の管理 プラウを使用して土を耕すことで、ゾウムシの卵や幼虫を減らす効果がある。
捕獲装置 フェロモントラップを使って、成虫を効果的に捕まえる方法もあります。
お米に湧くゾウムシ
お米に湧くゾウムシとしてよく知られているのは、「コクヌストモドキ」や「スズメノウジ」という種類です。これらはお米や他の穀物を食べてしまう害虫です。お米にはゾウムシが栄養を取るのに必要な成分がたっぷり含まれています。乾燥した場所でも保存されることが多いので、ゾウムシにとってにとっても快適な環境になります。
また、輸送や保管中に既に卵が紛れ込んでいることもあり、時間が経つとゾウムシが増えることがあります。
お米に湧くゾウムシの対策法
低温保存 お米を冷蔵庫や低温の場所で保存すると、ゾウムシの活動を抑えることができます。
密閉容器の使用 密閉できる容器にお米を保存すると、ゾウムシが入り込むのを防げる。
こまめな点検 保存しているお米を定期的に確認して、ゾウムシが湧いていないかチェックすること。
家庭で出来るお米に湧いた時の駆除方法
冷凍する | お米を袋ごと冷凍庫に入れ、1~2日間冷やすと、ゾウムシを簡単に退治できます |
ふるいにかける | ゾウムシをお米から手軽に取り除くには、ふるいを使って分けるのが便利 |
天日干し | 晴れた日にお米を薄く広げて天日干しすると、ゾウムシは嫌がって逃げ出すことがあります。 |
ローリエを使う | お米の保存容器にローリエ(ローレルの葉)を入れると、ゾウムシを寄せ付けにくくする効果があります |
駆除が終わったら、しっかり密閉容器で保存して、次回はゾウムシが湧かないように予防出来ます。ゾウムシが湧かない様にこまめにチェックができると良いですね。