身近にいる野鳥、どのような種類がいますか?

日本にはおよそ600種以上の野鳥が生息しています。バードウォッチングなどで可愛い姿や仕草の野鳥を観察するのは、癒されますね。比較的、身近な場所で観察できる野鳥を10種ご紹介します。

身近な野鳥の生態と特徴 10種

①スズメ

外見: スズメは小さくて丸い体をしており、灰色から褐色の羽毛を持っています。雄と雌は外見が似ていますが、雄はやや鮮やかな色合いをしています。

生息地: スズメは都市部から田舎まで、あらゆる場所で見られます。特に人間の生活に密接に関わる場所でよく見られます。

鳴き声: スズメは「チュンチュン」という特徴的な鳴き声を発します。特に朝や夕方に活発にさえずります。

食事: スズメは雑食性で、種子、昆虫、果物、食べ物の残り物などを食べます。都市部ではごみ箱からエサを探すこともあります。

繁殖: スズメは春から夏にかけて繁殖します。巣は屋根裏や電線の下、建物の隙間などに作られます。

スズメは私たちの身近な友達であり、日常の風景に欠かせない存在です。

②シジュウカラ

シジュウカラはスズメ目シジュウカラ科の小鳥で、日本では広く見られます。

特徴:シジュウカラは約14.5cmの大きさで、翼開長は約22cmです。スズメと同じくらいの大きさですが、シジュウカラ科の中では大型種になります。背中から翼にかけて青みがかった灰色と黒色の羽毛を持ち、お腹は白や白っぽい灰色です。頭頂部と嘴は黒く、頬には白い斑紋があります。喉から下には黒い縦線が入っており、太ければオス、細ければメスと判別できます。シジュウカラは美しい黄緑色の背を持ち、頬が白い特徴的な外見をしています。

生態:雑食で、種子、木の実、昆虫、クモを食べます。樹上や地上で活動し、食葉性の幼虫などを好んで摂取します。

繁殖期は3月から4月で、メスは樹洞やキツツキの穴に巣を作ります。7~10個の卵を1~2回に分けて産み、約2週間の抱卵を経てヒナが巣立ちます。

分布:シジュウカラは東アジアやロシア極東に分布しています。日本全国各地に生息し、山地、湿原、市街地の公園、庭など様々な場所で見られます。都市緑化のバロメーターとしても重要です。

③ヤマガラ

ヤマガラはスズメ目シジュウカラ科に属する留鳥で、日本全国で見られます。以下にヤマガラの特徴と生態をご紹介します。

特徴:ヤマガラは全長14cmほどで、翼開長は22cmくらいです。頭が大きく、尾は短めで、体は珍しい色合いをしています。頭部は白と黒のツートンカラーで、頭頂から後頸にかけて白い帯があります。喉と額から後ろ頸は黒く、背中の上側と体下面は橙褐色です。翼と尾羽は青灰色です。ヤマガラは人懐っこく、人に対して警戒心が少ないため、観察しやすい鳥として知られています。

生態:ヤマガラは雑食で、春から夏にかけては昆虫を好んで食べます。秋になると果物を食べることもあります。特にエゴノキの実が好物です。貯食行動も行い、エゴノキの実や針葉樹の種子を木の幹や樹皮の割れ目に貯えます。

分布:ヤマガラは日本全国に分布しており、低山の森林や市街地の公園でも見かけます。留鳥として繁殖しています。

鳴き声:ヤマガラの鳴き声は「ツイッ、ツイッ、ニーニー」といった鼻にかかったような声で地鳴きします。繁殖期には「ツーツーピー、ツーツーピー」とゆっくりとしたさえずりをします。

ヤマガラは人懐っこく、手乗りで餌を与えることもできるかもしれません。観察する際は驚かせないように注意がいります。

エナガ

エナガは可愛らしい顔を持つ人気の野鳥で、日本全国で見られます。以下にエナガの特徴と生態をご紹介しますね!

特徴:エナガは体長約14cmで、尾は長く、全体的に白っぽい羽毛を持っています。肩や尾の付け根は淡い赤紫色をしています。雌雄同色で、眉から首の裏、そして尾にかけては黒い模様があります。頭部は白い模様で、パンダのような見た目をしています。

生態:エナガは平地や山地の近くの林に生息し、公園や道端の木でも見かけます。十数羽程度の群れを作って林の中を移動していることもあります。木の上で眠るときには群れでくっついて寝ており、さながら串団子のような見た目になることもあります。昆虫やクモ類を餌とするほか、樹液を吸うこともあります。

鳴き声:エナガは小さな鳴き声をしています。「チリリリ」「チュリリリ」と鳴くことが多いですが、少し濁って「ジュリリリ」と聞こえることもあります。小群で鳴くとチュルチュルと重なるイメージです。

北海道に生息するシマエナガ

エナガとシマエナガの違い:北海道で見られるシマエナガはエナガの亜種で、頭部が全体的に白いのが特徴です。エナガは可愛らしさと活発な動きで観察者を楽しませてくれる鳥です。

カワラヒワ

カワラヒワはスズメ目アトリ科に属する鳥で、日本全域と東アジアに分布しています。以下にカワラヒワの特徴と生態をご紹介します。

特徴:カワラヒワは体長約15cmで、スズメと同じくらいの大きさです。風切羽に黄色が特徴的で、体は黄緑色を帯びた褐色をしています。オスはメスに比べて色が鮮やかです。くちばしは太く、種子などを砕くのに向いています。両翼の端も黄色い斑点があります。

生態:カワラヒワはその名の通り河原に主に生息しますが、公園や標高の高くない森林でも見られます。数十羽程度の群れで行動し、植物の種子を食べます。繁殖期には一定の縄張りを持ち、人間の住む場所の近くにも生息します。地面に降りてきたり、見通しの良い場所で観察できることもあります。

メジロ

腹は白から灰色をしており、風切羽は先のほうにいくと色が濃くなっています。脚と嘴は鉛色です。

鳴き声:メジロは小さな声で「チィチィ」と鳴きます。カワラヒワの鳴き声と似て感じることもありますが、メジロの方が声が細くて小さいです。木の枝の中で鳴いていることもあります。

生態:メジロは山地から平地の広葉樹林に住むが、公園や住宅地でも見られます。

果物や花の蜜など、なんでも食べます。春になると咲きたての花の蜜を求めてやってきます。

一年中つがいで行動し、2羽で木々を移動していることが多いです。

メジロは可愛らしい見た目と甘い声で、観察すると楽しい野鳥です。

ウグイス

体長と特徴:ウグイスは全長約12cmで、黄緑色の体に白いアイリングが特徴的です。腹は白から灰色をしており、風切羽は先のほうにいくと色が濃くなっています。脚と嘴は鉛色です。

鳴き声:ウグイスは小さな声で「ホーホケキョ」と鳴きます。カワラヒワの鳴き声と似て感じることもありますが、ウグイスの方が声が細くて小さいです。木の枝の中で鳴いていることもあります。

生態:ウグイスは山地から平地の広葉樹林に住むが、公園や住宅地でも見られます。果物や花の蜜など、なんでも食べます。春になると咲きたての花の蜜を求めてやってきます。一年中つがいで行動し、2羽で木々を移動していることが多いです。

ウグイスは風切羽の黄色が目立つ可愛らしい野鳥で、観察すると楽しいです。

カワセミ

特徴:カワセミは頭から尾にかけて背面が鮮やかな青緑色をしています。この美しい色は色素によるものではなく、構造色といわれるもので、羽毛の表面の細かな構造に光が当たる際に複雑に反射することで、人間の目に様々な青を見せています。耳羽と喉が白く、腹は明るい褐色をしています。足は赤いです。魚を捕まえるための長い嘴が特徴的で、瞬膜を持ち、水中にダイブする際に目が覆われます。

生態:カワセミは河川や池、湖沼などの水辺に生息しています。縄張り意識が強く、同じ場所で同じ個体がいることが多いです。魚を狙って頭からダイブし、器用にキャッチします。捕まえた魚は枝や岩に叩きつけてから飲み込むこともあります。飛ぶ時は水面すれすれに素早く羽ばたいて、一直線に移動することもあります。また、水面から1mほどの高さで数秒間ホバリングすることもあります。川沿いの垂直な土壁に野球ボールくらいの直径の穴を掘って巣を作り、繁殖します。

カワセミは美しい姿と独特の生態で観察者を楽しませてくれる鳥です。

ツバメ

特徴:頭頂部から背は藍色で、喉と額は赤色、腹部は白色です。尾は長く、二つに分かれている形をしています1.

飛行能力が高く、普段は平均時速47キロメートルで飛びますが、餌をとる際や天敵から逃げる際は時速200キロメートルで飛行することもあります。帰巣本能を持ち、太陽の位置や地球の磁場を利用して自分の巣に帰る方向を知ることができます。

生態:ツバメは広範囲で繁殖を行う渡り鳥で、春から夏にかけて日本で過ごします。

巣は建物や橋などの人工物に泥と唾液で固めて作り、産卵と育児を行います。巣の形はトックリ型で特徴的です。

飛んでいる昆虫を空中で捕まえて食べ、水を飲む際も飛びながら水面の水を摂取します。

ツバメは美しい姿と独特の生態で観察者を楽しませてくれる鳥です。

⑩セキレイ

「セキレイ」は、スズメ目セキレイ科に属する鳥の総称です。日本では主に次の3種類が見られます。

ハクセキレイ(White Wagtail): 体長約20cmで、水辺に住むことが多い鳥です。尾を上下に振る特徴的な習性があります。

キセキレイ(Grey Wagtail): 長い尾と黄色い腹部が特徴で、山岳地帯や川沿いで見られます。

セグロセキレイ(Japanese Wagtail): 日本固有種で、黒い背中と白い腹部が特徴です。

特にハクセキレイは、近年スズメに変わって増加傾向にある鳥です。セキレイはかつて農作物にまとわりつく害虫を取り除いてくれる益鳥とされていましたが、その生態や名前の由来にはさまざまな伝承があります。

野鳥をペットとして飼うための捕獲許可は中止されています。観察して楽しみましょう

以上身近な野鳥を挙げてみましたが。野鳥をペットとして飼うための捕獲許可は中止されています。鳥獣保護法により、野鳥の愛玩飼養(ペットとして飼育すること)は基本的に禁止されています。メジロやホオジロなどの野鳥は、その捕獲や飼育が厳しく規制されています。したがって、野鳥を捕まえたり飼ったりすることは違法です。身近な野鳥は驚かさないように観察して楽しみましょう。

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