1. グローバル化と旅行の増加
トコジラミは非常に移動力が高く、旅行や宿泊施設を通じて簡単に広がります。特に国際的な旅行が増えることで、トコジラミがホテルや公共交通機関などで他の場所に移動しやすくなっています。旅行先でトコジラミが付着し、そのまま帰宅してしまうケースが多く見られます。また最近はインバウンドで旅行者が増加し国内の宿泊施設に滞在することによって付着していたトコジラミが宿泊施設で発生するケースもあります。
2. 中古家具や衣服の取引の増加
インターネットを通じて、中古家具や衣類、家電製品などを手軽に購入できるようになりました。これらの中古品にトコジラミが潜んでいることがあります。特に、古い家具や寝具はトコジラミの温床になることが多いので、注意が必要です。またネットショッピングで購入した海外製品の梱包してある段ボールの隙間に付着していることもあります。
3. 殺虫剤の耐性
昔使われていた殺虫剤(例えばDDTなど)は、トコジラミに対して非常に効果的でしたが、現在はそれらの成分を使った殺虫剤に対して耐性を持つトコジラミが増えています。耐性を持った個体が繁殖することで、駆除が難しくなり、被害が拡大しています。
4. 寝室環境の変化
最近では、寝室環境が快適すぎるため、トコジラミにとっても住みやすい場所となっています。例えば、エアコンで温度が安定し、暖かい場所が確保されることで、トコジラミの生育が助長される場合があります。特に寝具がトコジラミにとって理想的な隠れ場所になりやすいです。
5. トコジラミの生態と繁殖力
トコジラミは非常に繁殖力が強く、ひとたび発生すると急速に広がります。雌は1回の交尾で数十個の卵を産むことができ、成虫が1ヶ月ほど生きるため、短期間で数が増えることがあります。また、見た目が小さくて目立たず、隠れる場所が多いため、気づかれにくいという特性も増加の一因です。
6. 害虫駆除の意識不足
一般的に、トコジラミは他の虫(ゴキブリや蚊)に比べて対処が難しく、害虫駆除の意識が低いことも影響しています。トコジラミに関する知識が不足している場合、最初の発見が遅れ、被害が広がる原因となります。自分でできる駆除方法に限界があり、専門業者に頼むのが遅れると、駆除が難しくなります。
7. エコ意識の高まりと化学薬品の使用抑制
最近では環境への配慮から、化学薬品の使用が抑制される傾向にあります。しかし、トコジラミのように薬剤に耐性ができやすい害虫には、強力な化学薬品が使われることが少なくなってきており、これも駆除の難しさを助長しています。
これらの上記に挙げた、要因が複合的に作用して、トコジラミが増えていると考えられています。もし家で見かけたり、かゆみや発疹があれば、早めに確認し、適切な対策を取ることが大切です。トコジラミ(Bed Bug)は、ヒトや動物の血液を吸うことで知られる小さな昆虫で、主に寝室や家具の隙間などに生息します。以下にトコジラミの特徴とその対策について説明します。
トコジラミ外見の特徴
成虫は約4-5mmの大きさで、楕円形の平たい体をしています。
色は赤褐色から茶色で、血を吸った後は色が濃くなり、膨らんだように見えます。
頭部には触角があり、吸血に特化した口器を持っています。
生息場所:主に人が寝ている場所(ベッドのマットレスや枕、シーツの中、床の隙間)に生息しますが、家具の隙間や壁の亀裂にも潜んでいることがあります。
(ベットの隙間に生息するトコジラミ)
一度寄生すると、隠れ場所から出て夜間に血液を吸います。
生態:夜行性で、吸血は主に夜間に行います。血液を吸うことで繁殖します。
1匹のトコジラミは1回の吸血で数日から数週間生きることができます。
被害:吸血後に赤いかゆみを伴う皮膚反応を引き起こします(かゆみ、腫れ、発疹)。
人によってはアレルギー反応を示す場合もあります。
トコジラミ自体は病気を媒介することは少ないとされていますが、寄生されることで心理的なストレスを引き起こすことがあります。
トコジラミの対策方法何が出来ますか?
早期発見:トコジラミは隠れる場所が多いため、発見が遅れることがあります。定期的にベッドや家具をチェックし、糞や脱皮殻、血痕を見つけることが重要です。
かゆみが出た場合は、発疹の位置を確認し、他の虫刺されとは異なる特徴がないか見てみましょう。
洗濯をするシーツやカバーを高温(60℃以上)で洗うと、卵や成虫を駆除できます。洗った後は乾燥機を使うのが理想的です。
掃除機で吸い取る マットレスの隙間や家具の隙間を掃除機で吸い取ります。吸い取った後はすぐに掃除機の袋を捨てるか、外でしっかり処理しましょう。
アルコールスプレー 家庭用のアルコールスプレーで成虫や卵を殺すことができますが、完全な駆除には限界があります。
専門的な駆除:
加熱処理:トコジラミは高温や冷却に弱いので、加熱処理や冷却処理方法を用いた特別な機材の駆除方法(ベッドや家具を熱や冷却で殺虫する)が効果的です。
化学薬品:市販の殺虫剤(ピレトリン系など)を使用する場合もありますが、トコジラミには耐性を持つ個体がいるため、専門業者に依頼することをおすすめします。
専門業者の依頼:トコジラミの駆除には専門的な知識と技術が必要です。プロの駆除業者に依頼することで、より確実に駆除することができます。
新しい家具や寝具を購入した際には確認を:
中古の家具や寝具を購入する際は、トコジラミが潜んでいないかよく確認しましょう。
旅行から帰った後:旅行先でトコジラミが付いている可能性があるため、衣服や荷物を家に入れる前にしっかりとチェックすることが大切です。
まとめ
トコジラミは見た目が小さく目立ちにくいため、早期発見と早期対応が重要です。自分で対処する場合は、清掃や加熱処理を試み、それでも効果がない場合は専門業者に駆除を依頼することが推奨されます。また、予防策としては、新しい家具や寝具の確認や、旅行後のチェックを忘れないようにしましょう。
実際のプロのトコジラミ駆除方法
ダスキン ターミニックスは、日本で唯一、アメリカ ターミニックス社のライセンスを持ち、トコジラミ駆除にバキューミングやドライアイスでの高濃度二酸化炭素冷却処理を用いた同社の先端技術を導入しています。
(ベットの隙間に高濃度二酸化炭素冷却処理をしてトコジラミを駆除している様子)
人と環境に配慮した薬剤だけに頼らない方法で、薬剤抵抗性を持つトコジラミも徹底駆除します
ダスキンのトコジラミ駆除サービスは~このような物品に適しています~
・熱処理等で素材を傷めたくない物品
・人が触れるので薬剤が散布できない物品
<例えば>
・絵画や美術品
・革製のクッションやスリッパ
・リモコンなどの電化製品 など
では気になる料金は、一般家庭の場合、表示は税込価格。事業所の場合は一度ご相談ください。
基本料金 | 66,000円 |
ベッドマット 駆除処理 | 1枚につき(シングル)+11,000円 |
ベッド下台 駆除処理 | 1台につき(シングル)+11,000円 |
タタミ前処理、薬剤処理 | 1枚につき +11,000円 |
家具等 駆除処理 | 1個につき +3,000円 |
押し入れ、戸袋 駆除処理 | 1か所 +5,500円 |
【特許取得】高濃度二酸化炭素処理(衣装ケースなど) | 1ケースにつき +11,000円 |