エキノコックス症とは?

エキノコックスは、扁形動物門の条虫綱真性条虫亜綱円葉目テニア科エキノコックス属に属する寄生虫の総称です。食肉目の動物(主にイヌ科やネコ科)を終宿主とし、ヒトに感染した場合にはエキノコックス症を引き起こします。

エキノコックス症の感染経路は?

エキノコックス症は、エキノコックスによって人体に引き起こされる感染症であり、包虫症とも呼ばれます。エキノコックスは、犬やキツネの腸に寄生しており、その卵が糞とともに排出されて経口で人の体内に侵入し、幼虫に孵化して臓器に寄生することで、本来の臓器の機能が低下します。症状は感染が起こった臓器によって異なり、腹痛、倦怠感、吐き気、咳、胸痛、呼吸困難感、意識障害、けいれんなどが報告されています

エキノコックス症の治療法はありますか?

エキノコックス症の治療法は、主に以下の方法が一般的に使用されます。

手術: 嚢胞が大きくなり症状を引き起こす場合や臓器を圧迫している場合に行われます。手術によって嚢胞を取り除きます。

薬物療法: 嚢胞の成長を抑制したり、嚢胞内の寄生虫を殺すために駆虫薬を使用します。

予防方法

エキノコックス症の予防には、感染源となる保虫宿主(犬やキツネなど)に接触しないように注意し、汚染された食品を摂取しないことが重要です。 また、公衆衛生上では上水道対策や媒介動物対策が行われています。 もしご不安な点があれば、医師に相談してみてくださいね。

エキノコックスは本州にもいるの?

はい、エキノコックスは本州でも発見されています。愛知県の知多半島などで感染が確認されており、野犬からも検出されています。エキノコックスは、人間が持ち込んだとされる北海道にも多く生息しています。感染すると肝腫大や黄疸などの症状が現れ、早期診断が重要です。

エキノコックスに感染を防ぐためには

野生動物との接触を避ける野生動物(特にイヌ科やキツネなど)との接触を避けましょう。野外で動物に触れる際は注意してください
汚染された食品を避ける野生動物の糞が付着した野菜や果物を食べないようにしましょう。野外で食事をする際は、手洗いをしっかり行いましょう
湧き水の消毒登山やアウトドアで湧き水を飲む際は、煮沸または携帯浄水器を使用して消毒しましょう
早期診断と治療エキノコックス感染の疑いがある場合は、早めに医師に相談しましょう。早期診断と適切な治療が重要です

感染症に気をつけて、安全なアウトドアライフをお楽しみください。

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