カマドウマとはどの様な昆虫ですか?

カマドウマ(竈馬)は、日本の古い家屋や森林などに見られる昆虫で、見た目の印象から「不快害虫」と思われがちですが、実は生態系にとって重要な役割を果たす益虫でもあります。以下にその生態と特徴を詳しく紹介します。

カマドウマの基本情報と分類

分類:バッタ目カマドウマ科

分布:日本全国(北海道〜沖縄)、朝鮮半島南部

カマドウマ生態と生活環境

生息地:暗く湿った場所を好み、森林、古民家、便所、物置などに出現

活動時間:夜行性。昼間は物陰に潜み、夜に活動

食性:強い雑食性。有機物なら何でも食べる(落ち葉、死骸、カビ、害虫など)繁殖:卵生。春と秋に土中に産卵し、数十個の卵を産む 

カマドウマ形態的特徴

体長:雄18〜22mm、雌12〜23mm(産卵器含め最大33mm)

脚と触角:非常に長く、特に後脚は跳躍に特化。触角は体長の3倍以上で暗所でも周囲を探索可能

:成虫でも翅を持たず、飛べない

跳躍力:非常に高く、飼育器の壁に激突するほど

カマドウマの益虫としての役割

ゴキブリやダニなどの害虫を捕食

カビの発生を抑制し、衛生環境を守る

有機物を分解し、土壌の栄養循環に貢献

  特定植物の種子散布にも関与する可能性

 文化的背景

古くは「かまどの神の使い」とされ、台所の守り神として信仰された地域もある

前脚を合わせた姿が「祈る姿」に見えることから、神聖視されることも

カマドウマが 嫌われる理由と誤解

見た目がゴキブリに似ている、突然跳ねるため驚かれる、トイレなどの湿った場所にいるため便所コオロギと言われ「不潔」と誤解されがちカマドウマは、見た目の印象に反して、害虫を捕食そたりして自然環境や家庭内の衛生に貢献する昆虫です。

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