何故服には毛玉ができるの?メカニズムと除去方法

ますます秋が深まり冬の季節が到来しています。この季節に冬物の準備を始めますが,タンスからセーターやコートを出して気になることがあります。着ているときはあまり気にならなかった衣服の毛玉、毛玉が出来ているともう古くなったな?とか、まだ着れるのかなと感じますね。毛玉が出来ると衣服への影響はないのでしょうか?

毛玉が増えると衣服に影響を与えること

  1. 見た目が劣化する
  • 衣類が古びて見え、清潔感が損なわれます。
  • 特にビジネスウェアやフォーマルな服では印象が悪くなることも。
  1. 肌触りが悪くなる
  • 毛玉が肌に当たってザラつきや不快感を感じることがあります。
  • 敏感肌の人には刺激になることも。
  1. 生地の傷みが進む
  • 毛玉ができる部分は繊維が摩耗している証拠。
  • 放置すると繊維が切れたり、穴が開いたりする可能性も。
  1. 静電気が起きやすくなる
  • 毛玉ができることで繊維が乱れ、乾燥した季節は静電気が発生しやすくなります。
  1. 洗濯や保管時に他の衣類へ影響
  • 毛玉が他の衣類に付着したり、摩擦でさらに毛玉が増える原因になります。

そもそもなんで衣服には毛玉はできるの?

衣服に毛玉(ピリング)ができるのは、繊維の摩擦や絡まりによって、表面の繊維が束になって固まるためです。以下のような要因が関係しています

毛玉ができるメカニズム

  1. 摩擦による繊維のほつれ 着用中や洗濯中に、衣服同士や他の物とこすれることで、繊維の一部が表面に飛び出します。
  2. 飛び出た繊維の絡まり 飛び出た繊維がさらに摩擦を受けて絡まり、丸まって小さな玉になります。
  3. 繊維の種類による影響 特に合成繊維(ポリエステル、アクリルなど)は繊維が強いため、絡まった毛玉が取れにくく、残りやすいです。一方、天然繊維(ウール、コットンなど)は毛玉になっても自然に取れやすい傾向があります。

毛玉を防ぐコツ

  • 裏返して洗濯する
  • 洗濯ネットを使う
  • 柔軟剤を使って静電気を抑える
  • 摩擦の多い素材の組み合わせを避ける(例:ウールとナイロン)

毛玉を防ぎやすい素材とは

毛玉を防ぎやすい素材は、摩擦や静電気に強く、繊維が絡まりにくいものです。代表的なのはコットン、ポリエステル、ナイロン、メリノウール、テンセルなどです。毛玉を防ぎやすい衣服の選び方、素材表示を確認:ポリエステル100%やコットン100%など、混紡率が低いものを選ぶ。さらにアンチピリング加工された製品を選ぶと、毛玉の発生を抑えられます。繊維密度が高い生地(しっかり編まれているもの)は毛玉ができにくい傾向があります。

 反対に毛玉ができやすい素材は ?アクリル、ウール、カシミア、アンゴラなどは柔らかく保温性が高い反面、摩擦や静電気で毛玉ができやすいです。混紡素材(例:ポリエステル×レーヨン)は繊維の性質が異なるため、摩擦で毛羽立ちやすくなります。

衣服に出来てしまった毛玉を除去する方法

では毛玉のメカニズムは理解できましたが、もう既にできている毛玉はどのように処理できるでしょうか?毛玉を除去するには、専用の道具を使う方法と、手作業で丁寧に取る方法があります。素材や毛玉の量に応じて使い分けるのがコツです。

毛玉除去の主な方法

1. 毛玉取り器(電動)を使う

最も効率的で安全な方法。

衣類の表面をなでるだけで、毛玉を刈り取れる。

ニットやフリースなど、毛玉が多い素材におすすめ。

2. 毛玉取りブラシ(手動)を使う

  やさしくブラッシングして毛玉を絡め取る。

ウールや繊細な素材に向いている。

静電気防止加工されているものがベター。

3. はさみでカットする

毛玉が少量の場合に有効。

生地を傷つけないよう、根元を持って慎重に切る。

4. 粘着テープやガムテープで軽く取る

表面の細かい毛玉やホコリを除去。

強く押しすぎると繊維を傷めるので注意。

 除去時の注意点

  生地を引っ張らない:繊維が伸びて傷む原因に。

一方向に動かす:毛玉取り器やブラシは一定方向で使うと効果的。

洗濯前に除去する:洗濯で毛玉が絡まる前に取っておくと◎。

以上、毛玉の出来るメカニズムと除去方法を解説しました。

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